約3年ぶりに神秘の天体ショー、皆既月食が見られるかもしれません![やや欠け月]

『かわさき宙とみどりの科学館』の佐藤幹哉さんの談によると「晴天に恵まれれば、深まる秋の夜空に赤銅色の月が浮かぶ素晴らしい天体ショーが観測できるでしょう」とのこと。

<皆既月食とは>
太陽、地球、月の順番で一直線に並ぶと、月が地球の影に入り、「月食」が見られる。その月食で、月全体が地球の影にすっぽりと入る現象のことを「皆既月食」と言います。
地球を取り巻く大気で屈折された太陽光が月に当たるため、皆既食中は月が赤銅色に淡く見え、全く見えなくなることは少ないそうです。
「大気中のちりで散乱、波長の長い赤い光だけが月に差し込むため。色の具合は大気のちりの量で変化します」と佐藤さん。
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今年の4月15日にも月食は見られましたが、残念ながら部分月食で、日本では一部の地域でしか見る事が出来ませんでした。
しかし10月8日はほぼ全国で観測することができるようで、今回のような月が完全に地球の影に隠れる皆既月食は2011年の12月10日以来の約3年ぶりの天体ショーとなり期待も高まります。
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月が欠け始めるのは、8日の午後6時15分頃から。
東の低い夜空で左下側から始まり、午後7時25分頃から午後8時25分頃までの約1時間に渡り皆既食が続きます。
そして月が最も高い位置にくる午後9時35分頃に月食が終了します。
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<ここに注目!>

【場所】
東の低い位置から月食が始まるので、東の方角が見渡せるような建物の屋上や小高い丘の上にある公園などがいいでしょう。

【月食の進行】
月が欠けていく「月食」は見慣れた三日月とは違う顔を見せてくれます[三日月]
月が欠け始めてから元の姿に戻るまで約3時間20分、皆既の状態はわずか1時間ほどしか見られません。
なので思ったより進行のスピードが速いので月食の様を見逃さないようにしましょう。

【月の色】
皆既中の月は、本影の中心に近い側は暗くなり、反対側は明るくなります。
また、時間の経過とともに刻々と変化していくので、月食の変化と一緒に月の色にも注目してみましょう[満月]

【天王星も見えるかも?】
10月8日は月が天王星に接近する日でもあるそうです。
天王星は非常に暗い惑星のため、通常肉眼はもとより天体望遠鏡を使っても見えません。しかし、今回のような皆既月食の間は月の光が和らぐため、双眼鏡や天体望遠鏡を使えばもしかしたら天王星が見えるかもしれません。
また、同じように星座もキレイに見えるので星空にも注目ですね[ぴかぴか(新しい)]


今回のような皆既月食は、10月8日を逃すと来年2015年の4月4日まで見れないそうですし、見れても観測できる時間がごくわずかになるそうなので、ゆっくり楽しむには今回見た方が良さそうです。
大いなる宇宙が織りなす神秘の天体ショーをぜひ体験しましょう! 人工物では味わえない感動がきっとありますよ!