アンケート結果にみられる安全意識の差
東京都が先日発表した調査結果により、あまりにも危険な現状を表しているのが明らかとなりました
それは、平成20〜25年までの5年間で、東京消防庁の管轄内で発生したストーブによる火災のうち、「電気ストーブ」が原因(火元)となったケースが約70%に上るというもの。
東京都が都民2万人に対して実施されたアンケートでは、「火災の危険が最も高いと思う暖房器具は何ですか?」という質問に対して、約8割の人が「石油ストーブ」と答えたそうです。
データを挙げますと、この5年間に起きたストーブ火災674件のうち、出火原因で最も多かったのはなんと電気ストーブの491件
石油ストーブが129件だと言いますので、実に3倍近い数字になっています
しかし、こういった事実に対し、アンケート結果では電気ストーブが最も危険だと思うと答えた人はわずか4.2%と、極めて低い数字となっています
また、ストーブの前面に可燃物などの物を置いた時に、石油ストーブの時は1m以上間隔をあけて使う人が約60%いたのに対し、電気ストーブの時は1m以上間隔をあけない人が約60%と、ストーブの安全意識に大きな差があることが浮き彫りになりました
原因は”思い込み”
ではなぜ、こんなにも”意識のズレ”が生まれてしまうのでしょうか?
個人的な意見ですが、私は単純な”思い込み”によるものだと思います。
石油ストーブに比べ電気ストーブの方が小型のものが多く、出力(火力)が弱いために、「燃えてしまうようなことにはならないだろう」という意識があると思います。
また、石油ストーブの場合は燃料として石油を使います。
その場合、”自分たちの目の前に可燃性の燃料がある”というのは相当に恐いことであり、「注意しなくてはいけない」という危機意識がかなり強く働きます。
しかし電気ストーブの場合、そういった可燃性の燃料を使っているワケでもなく、手軽に使えるが故に、万が一何かあったらコンセントを抜けばいい、と明らかに危機意識が低くなります
そういった”油断”から、電気ストーブの事故や火災が起こりやすくなってしまい、石油ストーブの3倍、全体の7割を占めるという事態を招いているのではないかと思います。
これから本格的な冬の寒さがやってきて、ストーブを始めとする暖房器具を使う機会が断然多くなります。
家の中で使う暖房器具の危険性、正しい使い方を十分見直した上で、危ない使い方をしていないか、火事につながるようなことはないか、もう一度しっかり確認しておきたいですね
みなさん火の元には十分注意しましょう!
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