<戦後最大となる甚大な被害>
戦後最大の被害となってしまった御嶽山の噴火による火山災害。
10月4日の時点で犠牲者は50人を越え、今なお20人近くの行方のわからない登山者がいるそうです。
当初、それほど大規模な噴火ではなかったものの、ここまで犠牲者が増えてしまったのには理由があります。
<「予兆はなかった」>
まず何と言っても予知・予測がまったくできなかったこと。
これは噴火や地震を予知する組織があるんですがそこでも「予兆はなかった」と言っていますし、気象庁でも「予測はできなかった」と言っています。
噴火の数時間前という直前になって火山性の地震が観測されたようですが、あまりに突然の噴火だったようです。
<初心者向けの山、天気良好>
加えて、御嶽山というのは3000m級の登山初心者でも比較的登りやすい山で、この日も周辺の山々を含む長野県の天気は概ね良好だったため、山頂付近が多くの登山客で賑わっていたことも被災者が激増した一因とも言われています。
連日テレビなどのニュースで報道されていますが、亡くなられたご夫婦のお話や結婚を間近に控えたカップルのお二人が並んで火山灰に埋もれていたなんて話しを聞くと胸が詰まります…
亡くなられた野口泉水さんという方が噴火の瞬間を撮影した”最後の写真”が話題になっていますが、奥様が仰ってるように写真を撮っている間に逃げてほしかった…
ほとんどの犠牲者がすさまじい噴石の雨で亡くなられているということなので、どこにも逃げ場はなかったのかもしれません。
それでもご自身のために、ご家族のために逃げ回って何とか生きて帰ってほしかったです…
youtube動画「【御嶽山噴火】衝撃!命と引き換えに撮った”最後の写真”を遺族が公開」
<懸念される台風の影響>
長野地方気象台によりますと、御嶽山の周辺では早ければ5日の朝から雨が降り出し、6日には台風18号が近づくと予想されています。
対策本部は捜索隊の山頂付近までの往復の時間を考えて、7時間以内に雨が降る予報がある場合は捜索を行わないことにしているそうなので、5日の捜索については台風の状況などを見ながら再開するかどうか判断されるそうです。
もし台風の影響で大雨になった場合、堆積している火山灰が泥のような塊になり「土石流」となってさらに被害が拡大する恐れもあります。
今年の8月に起きた広島の土砂災害も記憶に新しいですが、それをも凌ぐ災害になり得る可能性があります。
どうか、これ以上犠牲者が出ないよう、被害が拡大しないよう強く願うばかりです。